第二次世界大戦の解説

イギリスの航空母艦

航空母艦アーガス

アーガス
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1918年 アーガス 14,450t 20.3kt 20機

 客船を買い取って空母に改造した艦。マルタ島への航空機輸送や練習艦として活用され、地中海でいくつかの作戦にも参加している。滑走路が長く、割と使いやすかったらしい。

航空母艦イーグル

イーグル
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1918年 イーグル 21,600t 21.0kt 24機

 戦艦から改装された空母。元々戦艦だったので高い防御力を持つ。地中海艦隊に加わり、トブルク空襲、ロードス島空襲などを行った。輸送船団護衛中にドイツ潜水艦に撃沈された。

航空母艦フューリアス

フューリアス
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1917年 フューリアス 22,000t 31.0kt 40機

 もともと巡洋戦艦として建造され、1925年に空母に生まれ変わった。グローリアス、カレイジャスと姉妹艦だが、最初にフューリアスが空母に改装された。地中海や大西洋で活躍。

航空母艦ハーミーズ

ハーミーズ
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1924年 ハーミーズ 10,850t 25.0kt 20機

 世界で初めて、純粋な航空母艦として建造開始された。そのため世界初の空母として建造された軍艦になる予定だったが、ゆっくりと工事していたせいか、後から作り始めた日本の空母鳳翔に先を越されてしまった。

 大西洋の哨戒任務の後、東洋艦隊に配属。日本海軍機動部隊の攻撃を受けて沈没した。

グローリアス級航空母艦

カレイジャス
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1917年 グローリアス 22,350t 29.5kt 42機
1916年 カレイジャス 22,350t 29.5kt 42機

 もともと巡洋戦艦として建造され、空母に改造された2艦。フューリアス、グローリアス、カレイジャスは姉妹艦で、装甲の薄い巡洋戦艦で使い道がなかったことから空母に最適だった。3艦はイギリス海軍の主力航空母艦として知られた。

航空母艦アーク・ロイヤル

アーク・ロイヤル
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1938年 アーク・ロイヤル 22,000t 31.0kt 60機

 搭載機数、防御力に優れ、中型正規空母の傑作とされる航空母艦。二段格納庫を採用し、最大72機の航空機を搭載できたが、イギリス海軍は航空機をすべて艦内に格納するようにしていたので、実際には60機程度で運用された。

 地中海や太平洋で多くの作戦に参加。マルタ島への戦闘機輸送も行った。ドイツ潜水艦の攻撃を受けて損傷し、ジブラルタルまで曳航される途中で横転し沈没した。

イラストリアス級航空母艦

インディファティガブル
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1940年 イラストリアス 23,000t 30.0kt 57機
1941年 ヴィクトリアス 23,000t 30.5kt 57機
1940年 フォーミダブル 23,000t 30.5kt 57機
1941年 インドミダブル 23,000t 30.5kt 55機
1944年 インプラカブル 23,450t 32.0kt 81機
1943年 インディファティガブル 23,450t 32.0kt 73機

 アーク・ロイヤルの設計をもとに飛行甲板を強化した新型正規空母。防御力を高めた代わりに、搭載できる航空機の数は少なめになった。インドミダブル、インプラカブル、インディファティガブルは二段格納庫に設計変更され、搭載機の数が増えた。

 地中海、大西洋、インド洋、太平洋の各地で活躍。この間に何度か爆撃を受けたりしているが、飛行甲板を強化した甲斐があり、終戦まで1隻も失われていない。

コロッサス級航空母艦

グローリー
就役年 艦名 基準排水量 最大速度 艦載機数
1944年 コロッサス 13,600t 25.0kt 48機
1945年 グローリー 13,600t 25.0kt 48機
1945年 オーシャン 13,600t 25.0kt 48機

 足りない空母を補うために急造された軽空母。装甲は皆無で、攻撃を受けたらひとたまりもない。とはいえ、イラストリアス級航空母艦と同じくらい長い飛行甲板、艦隊行動できる速力、そして十分な搭載機数という空母に必要な要素は満たしていた。

 戦争終結前に就役したのは上記の3艦のみだが、最終的には10隻建造され、戦後もフランス、ブラジル、オランダなどで使用された。