第二次世界大戦の解説

ルーズベルトの演説 ~屈辱の日~

 1941年12月8日(アメリカでは12月7日)、日本軍はアメリカ太平洋艦隊の拠点、ハワイ島の真珠湾に攻撃を行った。アメリカ軍は警戒を怠っており、突然の攻撃にほとんど対処することができなかった。

 この攻撃でアメリカ軍は多くの戦艦が沈没または行動不能となり、2,345名が戦死した。ルーズベルト大統領は翌日に議会で演説を行った。

ルーズベルトの演説(1941年12月8日、抜粋・意訳)

 1941年12月7日という日は、汚辱の日として歴史に残るだろう。アメリカ合衆国は、日本帝国海軍による計画的で突然の攻撃を受けた。

 日本からハワイまでの距離を考えれば、攻撃は何週間も前から計画されていたことは明らかである。

 日本政府は平和の継続を祈ると表明し、嘘をつき、合衆国を欺こうとしてきた。

 ハワイ諸島への攻撃でアメリカの海軍は深刻な損害を受け、多くの命が失われた。サンフランシスコとホノルルの間の公海上でも、我が国の船舶が魚雷攻撃を受けた。

 昨日、日本政府はマレーシアに攻撃を始めた。

 昨夜、日本軍は香港を攻撃した。

 昨夜、日本軍はグアムを攻撃した。

 昨夜、日本軍はフィリピン諸島を攻撃した。

 昨夜、日本軍はウェーク島を攻撃した。

 そして今朝、日本軍はミッドウェー島を攻撃した。

 つまり日本は太平洋全域で不意打ちを仕掛けたのだ。もはや説明はいらない。合衆国の意志は決まっている。アメリカの生命と安全に対して、この攻撃がどのような意味を持つか、市民は理解している。

 私はアメリカ合衆国最高司令官として、我が国の防衛のためにあらゆる手段をとるよう指示を出した。この攻撃をアメリカの市民が忘れることはないだろう。

 この計画的侵略行為を乗り越えるため、どれだけの時間がかかろうとも、我々は正義の力を持って完全な勝利を手にする。我々は全力を尽くし、自国を守るだけでなく、このような脅威が二度と我々を脅かすことがないようにしなければならない。これは議会と国民の決意でもあると信じている。

 すでに戦闘が続いている。我が国の国民、領土、資産が重大な危機に瀕している事実に、目をつぶることはできない。

 国民の信頼と不屈の決意があれば、我々は必ず勝利を手にするだろう。主よ、我々に御加護を。

団結するアメリカ国民

 ルーズベルト大統領の演説は国民に熱狂的に受け入れられた。戦争に加わることに否定的だった世論は「日本軍のだまし討ち」によって一変した。

 「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」は国民的スローガンになり、軍隊への志願者が殺到した。

 日本とアメリカの参戦によって戦争はヨーロッパだけでなくアジアにも拡大し、文字通り世界戦争が幕を開けることになる。