第二次世界大戦の解説

ブルガリアと第二次世界大戦

 ブルガリアは第一次世界大戦で中央同盟側が勝利すると判断して参戦した。しかしもくろみは外れて敗戦国になり、領土を失うこととなった。

三国同盟への加盟

 第二次世界大戦でブルガリアは各国対立の焦点となった。

 ドイツは1940年11月にハンガリーとルーマニアを三国同盟に加盟させ、ブルガリアにもギリシア領の供与を条件に加盟を迫った。対するソ連は経済援助とトラキア地方の供与を条件に、ソ連軍の相互援助条約と黒海軍事基地の使用許可を求めた。

 イタリアもギリシア攻撃を求め、トルコは防衛条約の締結を求めてきた。アメリカもブルガリアに対して中立を維持するよう求めた。

 ドイツ軍がギリシア攻撃を計画する段階になって、ブルガリアはドイツに逆らうことができないと悟り、独立の維持を条件に三国同盟に加盟した。また、トルコと不可侵条約を締結する。

ブルガリアの休戦交渉

 ブルガリアは枢軸国でありながら、ソ連への宣戦布告はしなかった。ドイツへの協力も経済協力に留まっていた。

 枢軸国側が不利になると、ブルガリアはアメリカと単独講和の交渉を始めた。

 連合国は東西からドイツを攻撃していたが、バルカン半島諸国が対ドイツ宣戦布告を行えば大きな効果を得られる。アメリカはブルガリアに強い関心を寄せた。ソ連とイギリスもアメリカの計画に同意した。

 しかし、交渉は進まなかった。ブルガリアは領土の保証を求め、アメリカは無条件降伏を要求し、どちらも譲らなかった。

ソ連軍による占領

 ついにアメリカとイギリスはブルガリアへの空爆を開始した。ソ連もブルガリアの中立違反に抗議して歩調を合わせた。一方、ドイツは同盟から離脱したハンガリーを占領した。

 ようやくブルガリアは単独講和の意志を固めたが、領土問題で米英と折り合いがつかなかった。

 1944年8月5日、ソ連がブルガリアに宣戦布告した。ソ連はブルガリア全域を占領すると、ブルガリアに関する権限をソ連に与えるよう連合国に主張するようになった。アメリカは反対したものの、イギリスがギリシャ情勢との兼ね合いからこれに応じた。

 こうして領土問題に固執したブルガリアは、戦後ソ連勢力圏に取り込まれていくことになった。